立地よりも大切?飲食物件選びで本当に重要な「視認性」の考え方

 飲食店を開業する際、多くの人がまず重視するのが「立地」です。
 駅から何分か、人通りは多いか、有名エリアかどうか……。確かに立地は重要ですが、実はそれ以上に売上に直結する要素があります。それが 「視認性」 です。

実際、駅近の一等地にありながら集客に苦戦する店がある一方で、駅から少し離れていても常にお客様で賑わっている店もあります。その差を生む大きな要因が、「その店がどれだけ“見える存在”か」という視認性の違いです。

 そこで今回は、飲食店経営における視認性の本質と、物件選びの際に見るべきポイントを具体的に解説します。


そもそも視認性とは何か

 視認性とは一般に、ものを見たときに「どの程度そのものが持つ意味合いを理解できるか」を意味する単語です。そのため、飲食店の視認性とは、単に「看板が見えるかどうか」を意味するわけではありません。
 その定義はもっと広く、通行人がその店の存在を自然に認識できるかどうか、そして 「何の店か」「入りやすそうか」が瞬時に伝わるか という要素を含んでいます。

 たとえば、同じ1階の路面店でも、

  • 建物の奥まった位置にある
  • 植栽や自転車に隠れて入口が見えない
  • ガラス面が少なく中の様子が分からない

 こうした条件が重なると、駅から近い物件であっても視認性は低くなります。
 逆に、駅から少し距離があっても、通りに対して開けていて店内の雰囲気が伝わる店舗は、十分な集客力を持つということもあります。


「駅近=集客できる」という誤解

 飲食店開業を考える方の多くが、「とにかく駅から近い物件」を探します。しかし、駅近という条件だけで安心してしまうのは危険です。

 駅前には人が多く集まりますが、その分、

  • 通行スピードが速い
  • 目的地が明確で立ち止まりにくい
  • 競合店が非常に多い

 という特徴があります。その中で、視認性が弱い店は、存在そのものに気づいてもらえないまま通り過ぎられてしまいます。

特に2階以上や地下の店舗では、「駅徒歩◯分」という情報だけでは集客力を判断できません。
入口がどこにあり、どの角度から見えるのかが極めて重要になります。


視認性が高い店に共通するポイント

 視認性が高い店舗には、いくつかの共通点があります。

 まず、入口が直感的に分かること
 初めて訪れる人でも迷わず入れる導線がある店は、それだけで「入りやすそう」と心理的なハードルが低くなります。入口がビルの脇や裏手に回らなければならない場所に位置する場合、それだけで来店率は下がります。

 次に、店の業態が一瞬で伝わること
 ラーメン店なのか、居酒屋なのか、カフェなのかが、看板や外観からすぐ分かる店は強いです。反対に、雰囲気を重視して情報を出しすぎない外観は、常連向けには良くても新規客の集客には不利になることがあります。

 さらに、店内の空気感が外に漏れていることも重要です。
 ガラス越しに見える客席、照明の明るさ、人の気配。これらは「営業している安心感」と「入りやすさ」に直結します。


業態によって異なる「必要な視認性の強さ」

 とはいえすべての飲食店が高い視認性を必要とする、というわけではありません。

 たとえば、ラーメン店や定食屋、ハンバーガーショップなどのファストフード店は、通りがかりのお客様の来店が売上に大きく影響します。この場合、視認性は極めて重要で、路面に面しているかどうか、視認性が高いかどうかが成否を分けます。

 一方で、バーやワインバー、専門性の高いレストランでは、必ずしも高い視認性は必要ありません。むしろ「知っている人が目指して来る」店であれば、多少分かりにくい場所でも成立します。ただしこの場合でも、入口が分かりにくすぎると敬遠されてしまうため、最低限の視認性は必要です。

つまり、業態によって“どの程度の視認性が必要か”は異なるという前提で物件を見ることが重要になります。


内見時に必ず確認したい視認性のチェックポイント

 物件内見の際は、室内の広さや設備だけでなく、必ず「外からどう見えるか」を確認してください。

 例えば昼と夜、平日と休日で人の流れがどう変わるか。どのあたりに看板を設置できるか。歩行者の目線から、入口や階段が自然に視界に入るか。

 また可能であれば、実際に少し離れた場所から歩いてみて、「自分が初めて通る人だったら、この店に気づくだろうか?」という視点で観察してみるのもいい方法です。


視認性は“後から改善しにくい要素”

 内装やメニューは後から変更できますが、視認性は物件そのものの条件に大きく左右されます。
 看板の大きさや数にも制限があり、「工夫でどうにかなる」と思って契約すると、どうにもならず後悔してしまうケースも少なくありません。

 だからこそ、物件選びの段階で、立地条件と同じか、それ以上に視認性を重視するという視点が重要になります。


立地ではなく“見え方”で物件を判断する

 飲食店にとって、立地は確かに大切です。
 しかし、それ以上に重要なのは「その立地で、店がちゃんと見えるかどうか」です。たとえ駅の近くにあったとしても、お客様から認識されなければ集客を見込むことはできません。

 そのため、物件を見るときは、ぜひ「この場所で、この店は見つけてもらえるのか?」という視点を持って判断してみてください。

◯会社概要
㈱店舗高値買取センター
住所:東京都荒川区西日暮里2-10-5 泉ビル1F
•HP :https://t-kaitori.com/
•撤退希望者向け:
 https://exit.t-kaitori.com/
•出店希望者向け:
 https://t-kaitori.com/restaurantstart/
•居抜きビュッフェ-飲食店物件検索サービス:
 https://app.t-kaitori.com/kanto

一覧へ戻る