【前編】初めての飲食店の経営と運営で意識するべきポイント4つ
今回は、初めて飲食店を開業しようと思っている方に向けて、飲食店の経営と運営について解説していきます。飲食店を経営する上で、何を意識していけばよいのかというポイントを前編後編に分けて4つ紹介していきます。
ポイント1:経営者としての目標設定と評価
飲食店の経営者として目標設定をし、その成果を評価する方法を決めておくことは、お店の方向性を定め、目標に向かって進むために重要なステップです。目標の設定方法と成果の評価方法について詳しく解説していきます。
目標の設定方法
① 長期的な将来像を描く
まずはお店の将来像を明確に描きましょう。どのような飲食体験を提供したいか、お店のブランドイメージはどのようなものかをここで定義します。
② 具体的な目標設定をする
①で描いた長期的なビジョンを基に、具体的な数値目標や達成すべきタスクを設定しましょう。売上目標や利益目標、新規顧客の獲得数など、数値化された目標がこれにあたります。
③ SMARTを意識する
②具体的な目標設定をする際には、「Specific(具体的)」「Measurable(計測可能)」「Achievable(達成可能)」「Relevant(関連性がある)」「Time-bound(期限を設定)」の要素を含むように設定しましょう。
目標に対する成果の評価方法
目標を設定するだけでは意味がなく、成果に対して評価する必要があります。ここからは、評価する際のポイントを紹介します。
① 定期的な評価を行う
設定した目標やタスクは、定期的に評価しましょう。月次や四半期ごとに進捗状況を確認し、目標達成度を評価していきましょう。
② 数値データ分析を行う
あいまいな目標ではなく、売上データ、利益率、来店数などの数値データを分析し、目標との差異を把握するようにしましょう。成果が目標に達しているか、改善が必要な分野はどこかを判断することができます。
③ お客様からのフィードバック分析を行う
お客様からのフィードバックやレビューを分析し、お店の改善点や満足度を把握しましょう。顧客の声は成果の一部を示す重要な指標になります。
④ 従業員からのフィードバック分析を行う
お客様からだけでなく従業員からのフィードバックを収集し、運営においての改善点や問題点を把握するようにしましょう。従業員の満足度や意見はお店の運営に大きく影響します。
⑤ 進捗と振り返りを行う
チームと定期的な進捗報告や振り返りを行い、目標達成の状況を共有し、改善策を提案、実行しましょう。経営者としての目標設定と成果の評価は、お店を成功に導くための指針です。定期的な評価と改善を行うことで、お店の成長につながります。
ポイント2:経営データの収集と分析
次に飲食店の経営データの収集と分析は、お店の健全な運営と成長を支援するために重要です。これは、売上データ、顧客情報、在庫管理などの情報を収集し、それをもとに傾向やパフォーマンスを分析するプロセスのことを指します。以下に経営データの収集方法と分析手法の要点を示します。
データの収集方法
① POSシステムを活用する
POSシステムを導入し、売上データを記録しましょう。これにより、商品ごとの売上やピーク時間帯などを把握することが可能です。
② 顧客情報の収集する
顧客からの情報(連絡先、生年月日、過去の来店履歴など)を公式アカウント等に登録してもらうことにより収集し、顧客傾向やリピート率を分析するために使用します。
③ 在庫情報を収集する
食材や飲料の在庫情報を記録し、注文や廃棄の傾向を把握しましょう。これにより、無駄な在庫の発生を抑えることが可能です。
④ 社内データを収集する
ここでいう社内データとは、従業員の勤務時間、労働コスト、給与などの情報を収集し、効率的なシフト管理やコスト削減の施策を考えるためのデータです。
⑤ お客様からのフィードバックを収集する
お客様からのレビューや意見を収集し、サービスの改善点や顧客のニーズを把握するためにデータを収集します。
⑥ 競合データを収集する
同じ地域の競合店や、同業態以外のデータも収集し競合分析に使用します。以下の記事を参考にし、どのような背景からデータを収集すればよいかを確認してみてください。
データ分析
上記で収集したデータに対しての分析について解説していきます。
① 売上データの分析を行う
POSシステムのデータから得られた売上データを分析し、売れ筋商品や低調な商品、ピーク時の売上などを把握しましょう。これにより、需要の変動やトレンドの理解へつながります。
② 顧客データの分析を行う
収集した顧客情報をもとに、リピート率や平均単価、顧客の特徴(性別、年齢、地域など)を分析し、自分の店のターゲット層とマッチしているのか
③ 在庫管理の最適化を目指す
在庫管理により得たデータから在庫の推移を分析して、過剰在庫や不足在庫を防ぐための在庫管理の最適化を行いましょう。
④ コスト分析を行う
社内データから得られた労働コストや原材料コストなどのデータを分析し、コスト削減のポイントや効率的な運営方法を見つけましょう。
⑤ お客様満足度の分析を行う
お客様からのフィードバックをもとに、サービス向上や改善点を特定しましょう。
⑥ 競合分析を行う
同じ地域の競合店等のデータを分析し、市場のトレンドや競争状況を理解しましょう。
データ収集と分析は、意思決定の基盤となり、適切な戦略を策定するために不可欠です。適切なツールやソフトウェアを使用し、データを正確かつ効果的に収集・分析することが、飲食店の運営と成長につながります。今回は初めての飲食店の経営と運営で意識するべきポイントを2つ紹介しました。次回また2つのポイントを紹介します。
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