飲食店を出店するのはいつがいい?出店時期と出店スケジュールを解説

今回は、飲食店をいつごろ開業すればいいか、オープン日までの出店スケジュールについて解説していきます。

飲食店の繁忙期と閑散期

まず、個人が飲食店を開業する場合、最初の目標は、できるだけ早期に黒字化を目指し初期投資の回収を果たすことです。そのためには、予測できるリスクを最小にする必要があります。そこで、まずは飲食店の繁忙期と閑散期についておさえておくようにしましょう。一般的に飲食店の繁忙期は、以下の2つです。

・3月~4月(歓送迎会)
・12月~1月前半(忘年会、新年会)

多くの飲食店が上記にあてはまりますが、業態や地域によって繁忙期は少しずつ異なるため、事前に把握しておく必要があります。例えば、ファミリー客が多いレストランであれば上記ではなく、ゴールデンウィークや夏休みが繁忙期です。またテラス付きカフェであれば春と秋が繁忙期です。それぞれのターゲット層により繁忙期は異なりますので、自分の店のターゲット層について把握して、繁忙期を予想しましょう。

一方で、閑散期といわれるのは2月と8月。これは「ニッパチ」とも呼ばれ、飲食店だけでなく多くの業界で共通の閑散期ですので、覚えておいて損はないでしょう。

個人で開業するなら、繁忙期の3か月前に

新規開業する店が繁忙期の売上最大化に照準を合わせて集客するために繁忙期の3か月ほど前に出店する必要があります。その理由3つを以下で説明します。

① 繁忙期にむけての対策

繁忙期に効率よく集客して収益を上げるためには、店の客層に合った「忘年会特別メニュー」などを作成しておく必要があります。また適切なキャンペーンを実施するためには、2~3か月前からお店一丸となり経験を積んでおくことが重要です。スタッフが仕事に慣れて、接客、調理のオペレーションもスムーズになるまでに2~3か月かかります。そのため、オペレーションが安定していない時期に繁忙期がきてしまうと、収益を上げる機会を損失するだけでなく、サービスが行き届かずお客様を失ってしまうリスクもあるため、繁忙期にむけ2~3か月前に開業することをおすすめします。

② 店の認知度を上げる

店がターゲットとする見込み客に対して、十分に店の存在を知ってもらうために一定の期間が必要となります。オープン当初はまず認知度を上げるため、来店者向けサービスなどに初期投資をするようにして、周知を広めましょう。

③ 店の黒字化を早める

新規開業した飲食店の経営が黒字化するまでに、平均で6か月ほどかかるといわれているため、繁忙期をうまく活用することにより、黒字化までの期間を短縮できる可能性があります。

以上のようなポイントをふまえ、繁忙期の3か月ほど前、つまり一般的な飲食店であれば1月頃と9月頃が開業のタイミングとして適しています。ただし前述したように、業態により、繁忙期が異なるため、開業に適した時期も異なります。

開業までの準備期間は約1年

出店にベストな月を上記で説明したので、開業までのスケジュールを確認していきます。飲食店出店までの準備期間の目安は約1年です。

12か月前 事業プラン作成
11か月前~6か月前 店舗物件を探す
10か月前 資金準備と事業計画作成

6か月前 物件の契約および融資の依頼
5か月前 資金調達、借入実施
4か月前 メニュー開発、仕入れ業者探し

3か月前 内装デザイン、工事等
2か月前 各種届出、什器備品の購入
1か月前 スタッフ採用およびトレーニング

例えば、1月の開業を目指す場合には、1年前の1月から準備をはじめるのが目安です。

物件契約のタイミングと開業時期のバランスの重要性

いくら上記のように計画を立てたとしても、計画通りに進まない可能性も大いにあります。上記スケジュールのなかで最も不確実性が高いのは、店舗物件探しです。賃料や立地など、希望の条件に合う店舗がタイミングよく見つかるとは限らないため、物件探しには早めに着手することがおすすめです。

また物件契約の時期についても自分のスケジュール通りとはいかない場合が多く、物件契約をすれば直後から賃料が発生するため、仮に希望の店舗が見つかり9月に契約した場合、投資回収のためにはそこからできるだけ早く開業するべきなので、予定を変更し、1月ではなく12月開業を目指すべきでしょう。

閑散期の開業では最初は売上を上げることが難しい一方で、スタッフのトレーニングやオペレーション確立までに余裕を持てるというメリットもあります。閑散期にメリットを活かしながらじっくり集客をはかり、繁忙期の収益化を目指すことが最善策です。

つまり、物件契約の時期と目指したい開業のタイミングとの兼ね合いで事業計画を立てることが重要であり、少なくとも開業と繁忙期が重ならないようにしながら、自分にとって効率が良いベストな開業を目指すようにしましょう。

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