坪単価だけ見てない?本当に得する居抜き物件の探し方
飲食店の開業を考えるとき、物件探しでまず出てくるのが「坪単価」や「居抜き」というワード。
でも、仲介の現場で見ていると“坪単価だけで判断してしまう失敗例”が本当に多いのです。
この記事では、飲食店向け物件仲介の現場でよくある「落とし穴」と、「本当に得する居抜き物件とは何か?」を解説していきます。
1. 坪単価は“スタート地点”にすぎない
よくある勘違いは、「坪単価が安い=お得な物件」と思ってしまうこと。
確かに坪単価は、物件の初期コストを把握する上での指標にはなりますが、それだけで物件の“本当の価値”を測るのは危険です。
たとえば、近隣相場より安い坪単価なのに、建物の老朽化が進んでいて追加の内装工事費用がかかる。
あるいは、内装は整っているように見えても、排水や換気の設備が基準を満たしていないため、改修工事が必要になる。
つまり、坪単価はあくまでスタート地点。重要なのは「トータルで見て得かどうか」です。
2. 居抜き物件の“隠れコスト”を見抜く
居抜き物件の魅力は、何と言っても「設備や内装がそのまま使えるから初期投資が抑えられる」という点。
でも実際には、以下のような隠れコストが発生するケースが少なくありません。
– 古い厨房機器がすぐに故障する → 修理・買い替えで数十万円
– 保健所の基準を満たしていない箇所の改修 → 工事で追加コスト
– 内装や導線が業態に合っていない → 結局スケルトンに近い工事が必要
つまり、居抜き=コスト削減 ではなく、「活かせる設備・デザインかどうか」をきちんと見極める必要があります。
3. 造作譲渡金の交渉と“価値判断”
居抜き物件では、前テナントから設備や内装を引き継ぐ際に「造作譲渡金」が発生します。
ここも要注意ポイント。金額は相場ではなく、“言い値”であることがほとんど。
たとえば「300万円で譲ります」と言われても、
– 実際には100万円で買える厨房機器が中心だったり
– 業態変更により全撤去が必要な内装だったり
この場合、「譲渡金=ムダ金」になってしまう可能性もあります。
造作譲渡金は、あくまで“活かせる設備・内装”にのみ支払うべき。内容と金額が釣り合っているか、必ず第三者目線でチェックしましょう。
4. 周辺環境との相性を見逃さない
たとえ物件が安くても、周辺環境と業態のミスマッチが起きれば失敗します。
「物件は良さそうだけど、周りは高齢者ばかりでターゲットが来ない」
「学生街で家賃は安いが、客単価が取れず売上が上がらない」
物件のポテンシャルは、そのエリアの人の流れ・属性・時間帯との相性で決まります。
現地を朝・昼・夜に分けてチェックしたり、近隣店舗の価格帯や営業状況を調べてみましょう。
5. 成功しているお店は“物件選び”より“戦略”がうまい
最後に、仲介の立場から見ていて感じるのは、成功しているお店は「立地が良いから」ではなく「戦略が合っているから」伸びているということ。
例えば、少し入りにくい路地裏の物件でも、
– 内装を徹底的に作り込んで“隠れ家感”を演出
– SNSで世界観を発信し、目的来店を増やす
– ファンが付くメニュー構成・価格設計をしている
こういう店舗は、坪単価が高かろうが安かろうが関係なく、しっかり売上を作っています。
まとめ:数字だけじゃなく“使えるかどうか”の目線を
物件選びにおいて、「坪単価」や「居抜きかどうか」はあくまで判断材料のひとつです。
それよりも大事なのは、
– 業態との相性
– 設備の活用度
– 立地とのマッチング
– 内装や導線の実用性
これらをトータルで見て「本当に“使える”物件かどうか」を見極めること。
数字だけじゃなく、現場感覚と事業戦略のバランスを持って物件を選ぶことが、成功する飲食店への第一歩です。 物件選びで迷ったら、ぜひプロの目線でアドバイスしますので、お気軽にご相談ください。
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