店舗契約の際の家賃保証会社の仕組みと、 利用するメリットと注意点
店舗物件契約をする際、通常であれば「連帯保証人」が必要となりますが、「家賃保証会社」を利用する場合もあります。そこで今回は、家賃保証会社の仕組み、メリット、審査方法などを紹介します。
物件契約の際には家賃保証会社を利用することが多い
店舗物件を契約する際は、契約者本人以外に「連帯保証人」が必要です。「連帯保証人」とは、契約者が家賃の滞納をした場合に、本人に代わり家賃を支払う人のことを指します。ここでの支払いは、民法で定められた義務になります。通常であれば、契約者の親御さんが連帯保証人になるケースが多いでしょう。
しかし、親御さんが高齢であったり、または無職であったりすると、連帯保証人として認められないこともあります。加えて、頼れる親族や信頼できる人物もいない場合、物件の契約そのものが不可能になってしまいます。
そのような場合に利用するのが、家賃保証会社です。家賃保証会社は、物件契約の際に連帯保証人を付けることのできない開業者を支えてくれます。また、最近では家賃保証会社との契約を必須とする不動産業者も増えています。この理由として、家賃保証会社を経由した賃貸契約であれば、家賃の滞納があった際に回収が簡単となるため、家主にとっても安心材料になるからです。
家賃保証会社の仕組みと審査方法
家賃保証会社は、連帯保証人と同等の責任を負ってくれます。契約者の家賃支払いが遅れた場合に、契約者の代わりに家賃保証会社が家賃を支払ってくれるシステムです。上記のような親御さんが高齢であったり、または無職である場合以外にも、親族に連帯保証人を頼めない際にも、ありがたい存在です。
ここで気になるのが家賃保証会社の仕組みだと思いますので説明します。
仕組みは、借主が初回の契約時や契約更新時に、月額家賃の30%〜100%程度を家賃保証会社に支払います。このときの金額や契約年数は家賃保証会社によって様々です。家賃保証会社に関しましては、契約者本人が家賃保証会社を選べる場合もあれば、不動産業者側が指定する家賃保証会社を利用しなければならない場合もあります。不動産業者の指定業者の保証が納得できる内容でなければ、物件契約自体がうまくいかなくなる可能性があるため、注意が必要です。
次に気になるのが審査方法だと思いますが、審査方法については明らかにしていない家賃保証会社がほとんどです。一般的には、これまでの収入や貯蓄額など、契約者の状況によって支払い金額が変わるとされています。審査にかかる時間等も、家賃保証会社によって異なるため、余裕をもって依頼する必要があります。
家賃保証会社側も損はしたくありません。そのため、家賃が高額であったり滞納リスクが高かったりする場合は、審査が通らない可能性もあります。運転資金を十二分に確保し、計画性のある事業であることを家賃保証会社に伝えられるように準備しておきましょう。
家賃保証会社を利用するメリット
家賃保証会社との契約料の際には、家賃1ヶ月分程度の支払い増になるため、資金面では厳しくなることもあるかと思います。しかし、連帯保証人になってもらうための親族の了承を得る必要がなくなるため、開業準備を速やかに進めることができます。
また、家賃を滞納してしまう事態が発生してしまった場合、トラブル回避にもつながります。一方で、不動産業者としても、確実な家賃収入が保証されるとともに、家賃が滞納された場合に借主への家賃の催促を家賃保証会社に任せることができるため、時間的、精神的な負担が軽減するメリットがあります。
ここで、勘違いしてはいけないのは、家賃保証会社が代わりに家賃を払い続けてくれるわけではありません。家賃保証会社は保険ではないため、家賃を滞納し立て替えてもらった場合は、後から家賃保証会社に返済する必要があります。
家賃保証会社への返済を怠ると、信頼関係が失われ、次の契約更新が打ち切りとなってしまいます。当たり前のことではありますが、経営を続けていくには、家賃を滞納しないことが大前提に事業計画を考えましょう。
その他、不動産業者によっては、連帯保証人と家賃保証会社との契約、両方が必要になる場合もあるため、不動産業者とうまく交渉しながら話し合いを進めていきましょう。
飲食店を新規開業する人にとって、家賃保証会社はビジネスパートナーです。良い関係を築き、信頼を得ることができれば、１店舗目だけでなくその後の店舗展開する際にも契約してもらえる可能性があります。また、家賃保証会社によって条件や金額が大きく異なるため、複数社で比較し、最終的には納得できる契約をして、理想のお店を作っていきましょう。
◯会社概要
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