飲食店開業の際のリースとレンタルの違いは?メリットとデメリットを紹介

リースとレンタルの違いを皆さんご存じでしょうか。飲食店開業、経営する際に知っておきたいリースとレンタルの違いや、メリットとデメリットを今回は紹介します。また、リース、レンタルを契約する際の注意点についても解説しますので、是非読んでみて下さい。

そもそもリースとレンタルの違いは?

まずリースとは、契約者が希望した設備をリース会社が購入した後に、長期間借りられる仕組みです。また一方でレンタルとは、レンタル会社が在庫を保有する設備から選び、短期間で借りられる仕組みのことを指します。

リースもレンタルも設備を借りて使用するので混同しがちですが、契約期間や選べる設備の範囲、中途解約の可否、会計処理などが違います。リースとレンタルの具体的な違いを詳しく説明します。

契約期間

▼リース
年単位の比較的長い契約期間で利用します。例外的に半年など短期間の場合もありますが、基本的に年単位での利用が想定される、コピー機やパソコン、重機などで契約されることが多いです。

▼レンタル
1日や1カ月など短期間で契約できます。レンタル会社によっては、数時間での契約が可能なケースもあります。リース、レンタルともに、具体的な契約期間は会社によって違いがあります。

対象設備、所有権の違い

▼リース
自店に合う設備を好きなメーカーやブランドから選んで契約することができます。選んだ設備をリース会社が購入して契約する仕組みのため、選択の自由度が高いです。また、新品の設備も利用可能です。設備の所有権についてはリース会社が持っていますが、実質の所有権は設備を利用する契約者と考えられます。

▼レンタル
レンタル会社が所有している設備の中から選んで契約することができます。そのため、利用できるのはレンタル会社が在庫を保有している中古の設備のみとなり、選べる幅は狭くなります。

料金・月額料金

▼リース
毎月一定金額を支払います。リース料率はリース会社によって異なりますが、トータルの支払い金額は設備の購入価格を上回ります。また管理責任が借受け側にある点も特徴です。

▼レンタル
レンタル会社が設備ごとに個別で定めている金額を支払います。レンタルする期間や日数によって料金は異なりますが、月額料金で比べると、レンタルよりもリースの方が比較的安価な傾向にあります。

途中解約

▼リース
契約期間の途中で解約することができません。これはリース会社が、物品の購入金額を回収することを前提に、契約者が希望する設備を購入して賃貸する仕組みのためです。そのため途中解約を希望する場合は、残りのリース料金をまとめて精算したり、違約金を支払う必要があります。

▼レンタル
基本的に契約期間の途中でも解約が可能です。

会計処理の方法

▼リース
リースには、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースがあります。
ファイナンス・リースは、リース品を「資産」として、オペレーティング・リースは「経費」として会計処理が行われます。

しかし2019年1月以降、国際会計基準(IFRS)を適用している企業の場合は、すべてのリースで「資産計上」できるようになりました。資産計上する場合は、「償却資産」や「固定資産」など、設備の種類に合わせた会計処理が必要になります。

▼レンタル
レンタルの料金は基本的に「経費」として計上します。

保守・修繕義務

▼リース
契約上の所有権はリース会社ですが、実質の所有権は契約者です。そのため、設備の故障や不備が生じた場合のメンテナンス費用は、契約者が負担します。また万が一設備が破損した場合、契約者が負担することになるため、管理が煩雑に感じる場合もあります。

▼レンタル
設備の所有権がレンタル会社にあり、万が一破損した場合の負担もレンタル会社が支払います。

期間満了後の違い

▼リース
リースの契約期間が満了した場合、一般的に「返却」「再契約」「買取り」のいずれかを選ぶことになります。しかし、リース会社によって対応が異なる場合もあるため、満了後の対応について事前に確認する必要があります。

▼レンタル
レンタルの場合、レンタル会社への返却が基本です。しかし、レンタル会社によっては、一定の年数契約をすれば契約者に所有権が渡る場合もあるので確認しましょう。

リース、レンタルのメリットとデメリット

リースとレンタルには、それぞれどのようなメリット、デメリットがあるのか具体的に解説していきます。

リースのメリット

リースのメリットは、好きなメーカーやブランドから、自由に設備を選んで契約できることです。選ぶものに制限がないため、自由度が高いです。レンタルと比べて新品を利用できるため、最新設備の導入も可能です。

また、導入の初期費用を抑えつつ、自店に適した設備を見つけやすい点もメリットです。毎月の費用が明確で、今後かかるランニングコストが分かりやすいので、資金計画も立てやすくなります。

リースのデメリット

リースの契約期間中、毎月一定の料金を支払い続ける必要があります。購入やレンタルと比べて費用が多くかかる傾向にあるので、注意が必要です。

一度契約すると、契約期間満了前の解約は原則不可ですが、途中で解約したい場合は、残りのリース料金を一括で支払う必要があるため、大きな負担がかかる可能性があります。

さらに、設備に不備が生じた場合、修理費用やメンテナンス費用を負担する必要がある点もデメリットです。

レンタルのメリット

レンタルは、必要な設備を必要なときだけ契約して利用することができます。短期間のみ使用したい場合に便利で、契約期間途中の解約も可能で利用期間についての柔軟性は高いです。必要な設備を期間限定で気軽に契約できる点がメリットです。

また、修理義務などはレンタル会社にあるため、メンテナンスが必要な際にも、通常利用の範囲の不具合ならば、基本的に追加の費用負担はありません。

レンタルのデメリット

レンタルは、レンタル会社が所有している設備のみに限定されるため、選択肢が限られる点がデメリットです。またレンタルできる設備は基本的に中古であり、最新設備の導入は難しいです。また、リースと比べると、1回あたりのレンタル料金は比較的割高です。短期間での利用や、解約する可能性がある場合にはよいかもしれませんが、長期間の契約には不向きです。

リースとレンタルは、契約期間、選べる設備の範囲、途中解約の可否などの違いがあります。飲食店を開業する際は、さまざまな費用が必要なため、設備を一度に購入することが難しい場合もあると思いますので、リースやレンタルを上手に活用し、飲食店開業時の費用負担を軽減しましょう。リースとレンタルそれぞれのメリット、デメリットを理解したうえで、飲食店の経営状況に合う方を選択するようにしましょう。

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