飲食店開業時に知っておきたい5つの数字を紹介!開業資金、損益分岐点、売上予測などを詳しく解説
飲食店開業において欠かせないのが飲食店の開業や経営にまつわる数字の知識です。数字に苦手意識がある飲食店オーナーの方も少なくないですが、開業資金の把握や家賃の決め方など、飲食店開業には何かと数字の知識が必要です。今回は、飲食店開業時に知っておきたい数字の知識から「5つの数字」をピックアップしましたので、それを紹介していきます。
1. 開業資金
まず最初に説明するのが、開業資金です。飲食店開業資金の主な内訳は、保証金、礼金、仲介手数料など物件取得にかかる「物件取得費用」、内装工事費や厨房設備など店内の設備や備品を揃えるための「内装、設備費用」、お店が軌道に乗るまでに必要な「運転資金」の3つに大きく分けることができます。
飲食店の開業時に約6割の人が1000万円未満で開業していると言われているそうですが、飲食店の開業費用は、業態や規模、居抜きかスケルトンかなどによって必要となる厨房設備が異なるため、500万円程で済む場合もあれば、2000万円以上かかることもあります。
その他、開業にあたり用意する自己資金は、開業資金の3分の1は用意する必要があります。一般的に自己資金を元にお金をいくら借りることが可能かが決まるため、自己資金が全くないと残りの資金を調達するのが困難になります。
2. 売上予測方法
飲食店を開業する前にどれぐらいの利益が見込めるのか予想を立てておくことも重要です。座席数や回転率を元に、売上予測を立てる必要があります。まず、1日の売上を予測するための計算式です。
1日の売上=座席数×満席率×回転率×客単価
まず座席数について、座席数が定まっていない場合には、「坪数×1坪当たりに置く座席数」で、大体の座席数を把握しましょう。1坪当たりに置く座席数は、通常のレストランが1.3~1.5席、ファストフードが2.5席以上と、業態やコンセプトによって異なってきます。
次に満席率とは、「満席時に客席が埋まっている割合を示す値」のことを指し、60%~70%が目安です。例えばテーブル席のある飲食店では、2人掛け用のテーブルに1人が座っていることなどもあるため、テーブル席が埋まっていても、満席率が100%にはならないので注意しましょう。
次に回転数とは1日の客席の稼働具合を指します。例えば、席数が20席の飲食店に1日に20人のお客さんが来店した場合、1回転になります。店舗の場所や業種によっては「昼と夜」「平日と週末(休日)」で回転数は異なることがあります。
3. 売上に対する家賃比率
いくら良い物件を見つけても、毎月払える金額の家賃でなければ、安定した経営を見込むことはできません。家賃は、売上の10%以内に収めるようにするのが一般的です。分かりやすく説明すると、10万円の物件を借りるのであれば、月100万円の売上が必要になります。
家賃の相場は、人が集まる都市部ほど高くなり、売上見込みを考えると狭い店舗しか借りられないこともあります。少し広めのゆとりのある店舗を考えている場合、地方にも目を向けてみるのも良いかもしれません。
4. 売上に対する経費比率
経費がいくら必要になるのか、経費をどの程度抑えればいいのか、知りたい飲食店経営者も多いかと思います。飲食店での大きな経費が「家賃」「食材費」「人件費」3つです。家賃については、上記で説明したので、食材費と人件費について説明していきます。
飲食業界では、食材費(Food)と人件費(Labor)を合わせて、「FLコスト」と言われています。飲食店を成功させるためには、このFLコストを売上の60%以内に収めるようにしましょう。60%を超えるようであれば、原価の低いメニューの考案や人権費の見直しが必要です。
5. 損益分岐点
次に売上目標を明確化するためにも大切なのが、「損益分岐点」の把握です。
そもそも損益分岐点とは、利益も損もない状態のことを指します。飲食店の利益を追求したときに最低限超えなければいけないラインで、計算方法は以下の通りです。
変動比率=変動費÷売上高
損益分岐点=固定費÷(1-変動比率)
ここでの固定費は、家賃など売上に左右されない費用のことを指し、一方で、変動費は売上に左右される費用のことで、原価やアルバイトの人件費が変動費にあたります。
今回紹介した5つの数字を始め、開業までに綿密な準備を重ねることが、飲食店成功には必要です。一歩一歩着実に、開業までの準備を進めていくようにしましょう。
◯会社概要
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