飲食店の労務管理とは?!シフト管理の方法などを紹介!
労務管理とは、組織の経営資源のヒト・モノ・カネの3要素のうち、ヒトを対象とする管理活動のことを言います。今回は、ヒトを対象とする管理活動の中でもシフト管理、給与計算、安全管理等について紹介していきます。
シフト管理と勤怠管理について
スタッフのシフト管理、勤怠管理は飲食店にとって、非常に重要です。店舗のオペレーションに無駄や無理が生じないために、ピーク時やアイドルタイムをしっかりと認識した上で、人手が足りなくなったり、人手が余ったりしないように適正なシフトを組む必要があります。シフトが適正化されていないと、結果的に、人件費がかさみ、店舗の収益を圧迫することに繋がります。
また、シフトがしっかり組まれていても、遅刻や無断欠勤をするスタッフがいた場合、勤務時間にサボっているスタッフがいたりすると、シフトが意味のないものになってしまいます。タイムカード等で、出勤時間や退勤時間を記録するのはもちろんのこと、勤務時間中のスタッフの勤務態度やそれぞれの時間の使い方などもオーナーや店長、リーダーがしっかりとチェックし、スタッフ全員が効率良く働ける環境を作っていきましょう。
またシフト管理や勤怠管理については、レジ機能と一体となった管理ソフトやPOSシステムもあるので、そのようなツールを利用し、管理効率を向上させることも同時に検討してみてください。
給与計算、各種手当の支給等について
飲食店の場合、正社員は月給制、アルバイトは時給制である場合が一般的です。また店長については、店舗の業績と連動させる為、出来高制や歩合制を採用することもあります。しかし、出来高制・歩合制を採用する場合には、法律に定める最低賃金を下回らないように注意する必要があります。
その他、諸手当についてはお店の運営方針により異なりますが、通勤手当、役職手当、家族手当、精勤手当などが一般的です。また残業を行った場合には当然ながら残業手当の支給も必要になります。
給与の計算については、アルバイトが1~2名程度であれば手計算でも対応可能ですが、お店の規模が大きくスタッフ人数も多くなると、時給の計算だけでなく、各種手当、残業代、社会保険控除、有休休暇の管理など、計算が複雑になり、手間が増えるため、労務管理の専門家である社会保険労務士や給与計算代行会社に代行をお願いすることも検討しましょう。
給与計算代行会社は、低価格料金設定をしているところが多いですが、社会保険労務士の独占業務である一部の書類作成業務や提出代行業務は行えないか、別料金となるケースがあるため、依頼(契約)する前に、契約内容についてはしっかりと確認した方が良いです。
社会保険労務士の場合、顧問契約を結ぶことにより、労務に関することは一通り面倒を見てくれますが、給与計算代行会社に比べると料金が少し高めです。
最近では勤怠管理と同様、給与計算についても、まとめて処理ができる管理ソフトやPOSシステムもあるため、そのようなツールの活用も検討してみて下さい。
安全管理と衛生管理について
清掃や整理整頓により、店舗を、安全、且つ、清潔に保つというのは当たり前のことですが、労務管理の観点からはそれだけは十分とは言えません。労働者の安全や健康あるいは雇用を維持、保護する為に、日本の法律の下では、下記のような保険制度が運用されており、要件を満たした場合、強制的に加入が義務付けられています。
・雇用保険 : 週所定労働時間20時間以上かつ雇用期間が31日以上の場合強制加入
・労災保険 : 飲食店の場合はほとんどの場合、強制加入
・厚生年金 : 個人経営の場合には任意加入、法人の場合強制加入
・健康保険 : 個人経営の場合には任意加入、法人の場合強制加入
社会保険の適用事業者の場合には、それぞれ、雇用保険は公共職業安定所に、健康保険・厚生年金保険は社会保険事務所にて、それぞれ資格取得手続きを行う必要があります。
今回は労務管理についてお話ししました。しっかりと理解し、良いお店作りをしていきましょう。
◯会社概要
㈱店舗高値買取センター
住所:東京都新宿区西新宿1-4-11全研プラザSpaces 4階
•HP: https://t-kaitori.com/
•撤退希望者向け: https://t-kaitori.com/lp/
