飲食店の地震対策まとめ|営業中の初動対応と事前チェックリスト

 飲食店は、火や刃物、ガラス製品などを扱うため、地震発生時のリスクが高い業態のひとつです。さらに営業中はお客様が店内にいる状態で対応が求められるため、一般的な防災対策とは異なり、お客様の安全を守るための判断も必要になります。

 ですが、いざというときの対策は日々の営業に追われて後回しになってしまいがちです。
 そこで本記事では、営業中に地震が起きた際の初動対応と、事前に準備しておくべきポイントについてまとめて解説します。

営業中に地震が起きたときの初動対応

まず優先すべきは「人の安全確保」

 地震が発生した直後は、設備や売上よりも人の安全確保を最優先に動く必要があります。飲食店の店内には転倒しやすい家具や落下物が多く、二次被害が起きやすいためです。

 大きな揺れを感じた場合は、スタッフがお客様に対して「テーブルの下に身を隠してください」「頭を守ってください」など、短く明確な指示を出すことが重要です。この指示が曖昧だと、お客様が自己判断で動いてしまい、かえって危険が増す可能性があります。

 また、スタッフ自身も無理に動き回るのではなく、その場で身の安全を確保しつつ状況を把握することが基本となります。

揺れが収まってから「出入口の確保」と「火元・設備の確認」

 地震の揺れによってドアや建具が歪み、出入口が開かなくなるケースがあります。そのため、避難経路を確保する意味でも出入口の確認は重要です。また、飲食店ではガスコンロやフライヤーなど火を扱う設備が多いため、火災リスクへの対応も必要です。

 ただし、揺れている最中の移動は転倒や落下物のリスクがあるため危険です。まずは身の安全を確保し、揺れが収まってから火元の確認やガスの元栓の操作を行いましょう。また、同じタイミングで出入口を開けておくことで、その後の避難がスムーズになります。

避難誘導は状況を見て判断する

 揺れが収まった後、すぐに外へ避難すべきかどうかは状況によって異なります。外に出ることが必ずしも安全とは限らず、建物の倒壊、看板やガラスの落下などによってむしろ危険が増すケースもあるためです。

 避難の判断は、以下のポイントを確認したうえで行うことが重要です。

・建物に大きな損傷がないか
・火災やガス漏れの危険がないか
・周囲に落下物などのリスクがないか

 避難する場合は、出入口付近での混雑や転倒を防ぐため、スタッフが先導しながら落ち着いて誘導することが必要です。そのため、最寄りの避難場所については店舗全体で共有しておくといいでしょう。

パニックを防ぐための「声かけ」

 地震発生時は、お客様も不安な状態にあります。このような動揺は周囲にも伝播しやすく、店内全体がいわゆる「パニック状態」に陥ることで、統制の取れない状況につながる可能性があります。その結果、スタッフの指示が伝わりにくくなったり、避難や移動の判断が人によってバラバラになったりすることで、転倒や接触などの二次的な事故が発生するリスクが高まります。

 そのため、「落ち着いてください」「大丈夫です」といった声かけによって安心感を与えることが重要です。スタッフの態度や言動は、そのまま店内の空気に影響します。
 焦りが伝わると不安が増幅してしまうため、できるだけ落ち着いた対応を意識することが求められます。


事前に準備しておくべきチェックリスト

 ここまでの対応を実際の現場でスムーズに行うためには、事前の準備が欠かせません。特に以下の項目は、営業前に整理しておくことが重要です。

□非常時のスタッフの役割分担
→ 誰が何をするかを明確にしておくことで、混乱を防ぐ

□避難経路・避難場所の共有
→ 迷わずに誘導できる状態をつくる

□ガスや電気の停止位置の把握
→ 迅速かつ安全に対応するため

□出入口の開閉確認
→ 非常時に開かないリスクを防ぐ

□非常時の連絡手段の確保
→ スタッフ間・外部との連携を取るため


「マニュアルを作って終わり」にしないためのポイント

 チェックリストやマニュアルを作るだけで満足していては、いざというときに的確に対応できるとは言えません。重要なのは、それを店舗全体で共有し、運用できる状態にしておくことです。

 例えば、

・定期的に内容を見直しているか
・内容がスタッフ全員に共有されているか
・実際に動けるレベルまで落とし込まれているか

 といった点を確認しておくことで、いざというときに迅速に対応できるかが大きく変わります。


いざというときの初動対応は「事前準備」で決まる

 営業中に地震が発生した場合は、その場で状況に応じた判断が求められますが、すべての判断において「人の安全確保」を最優先にすることが基本となります。

 ただし、こうした対応はその場の判断だけでうまくいくものではなく、事前にどれだけ準備できているかによって結果が大きく変わります。
 いざというときになってから慌てないためにも、基本的な対応の流れとチェックリストを一度見直してみてはいかがでしょうか。


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