厨房設備に注意！中華料理店を開業するときの物件選びのポイント

中華料理店では高温での調理、油を多く使用するなど、他業態の飲食店とは異なる特徴があります。そのため、中華料理店を開業する際には厨房設備に特に注意が必要です。今回は、中華料理店においての物件選びのポイントを解説します。

中華料理の特徴と設備への優先事項

中華料理店での調理は、強い火力を必要とするため、ガス容量や排気は最優先事項です。また、油を多く使用するため、廃油の処理、清掃のしやすさ等も重要になってきます。上記の設備を加味すると、ガス工事や排気ダクトの工事は高額となります。そのため以下のポイントをクリアした物件を選ぶことをお勧めします。

物件選びの際の注意点

■十分なガス容量
中華料理は強い火力で調理するため、ガス容量が重要です。確認すべきはガスメーターの「号数」です。ガスメーターには「2号」、「4号」、「6号」など号数が割り当てられています。この号数の数値が大きければ利用できるガス容量も多くなります。

一般的に中華料理店の目安と言われている号数は「16号」です。また、号数が足りない場合には、ガス管の径によって容量を増やすことも可能なので、事前に確認することが重要です。

■厨房はウェットキッチン◎
厨房には床が乾いた状態で使用する「ドライキッチン」と、床を水で清掃できる「ウェットキッチン」の２種類があります。油を大量に扱う中華料理店では、ホースなどで水をまき、ブラシで手早く清掃できるウェットキッチンがおすすめです。

また一般的にウェットキッチンの耐用年数は10年～20年と言われているため、居抜き物件を選ぶ際は、その点も加味しておきましょう。

■排気ダクトの通り方の確認
厨房の排煙や排気、換気をするための排気ダクトがどうなっているかも確認が必要です。ここでの確認ポイントは「どのように排気ダクトが通っているか」です。店舗の横にダクトを設置する場合、周辺への排熱や排気の配慮が必要です。望ましいのは、屋上までダクトを通すタイプの店舗です。

また、居抜き物件の場合には、前のオーナーが使用中に、清掃がされていたかを確認しておきましょう。しっかりと清掃がされていない場合、排煙・排気がうまくいかない、油分が他の厨房設備にこびり付くなど、開業後にトラブルが発展する場合がありますので要注意です。

■グリストラップ
「グリストラップ」は必須です。そもそも「グリストラップ」とはシンクから下水管に流れる間に設置し、細かいゴミや油分などを分離させるものです。油を大量に使用する中華料理店では必須の装置です。屋内に設置するタイプの場合、清掃をしないと厨房内の衛生が保てません。基本的にゴミを取り除く「排水バスケット」の掃除は、毎日行う必要があります。

また、水面の油は週１回、グリストラップの終端になる「トラップ菅」の掃除は2ヶ月１回が目安となります。容量の大きい屋外に設置するタイプの場合は、専門業者への依頼が必要なケースもあります。

また居抜き物件ですでに設置されている場合は、契約前に設置場所やメンテナンスのしやすさを確認することが吉です。

立地選択

客層やコンセプトに応じて立地を決めるのは他の業態と同様ですが、中華料理店の特徴は、「グループ客」を集客しやすい点が挙げられます。そのため、ランチや宴会などを利用するグループ客をターゲットにするのであれば、オフィス街に近い場所が良いでしょう。

その他にも、住宅地の近く、駅前などであれば、地域の家族客を集客しやすいためおすすめです。

最後に今回設備等について解説しましたが、特に排水管などの見えない部分は要注意。実は老朽化が進んでおり、開店後しばらくして詰まうなどといったトラブルが起こりかねません。

今回は、中華料理店の特徴から厨房設備や立地など、注目すべきポイントをご紹介しました。物件選びの際にぜひ参考にして頂き、理想のお店を作っていきましょう。

◯会社概要
㈱店舗高値買取センター
住所：東京都新宿区西新宿1-4-11全研プラザSpaces 4階
•HP : https://t-kaitori.com/
•撤退希望者向け : https://t-kaitori.com/lp/