うどん・そば店を売却する前の準備
うどん・そば屋の出店においては、脱サラ組の参入も多く、店舗の入れ替わりが激しい業界のひとつです。うどん・そば屋は味のクオリティを担保しやすい点も脱サラ組の参入が多い理由でもあります。
また、中華や焼き肉などに比べて油汚れやにおいが少なく、居抜き店舗の売却がしやすい業態ではありますが、高額で売るために押さえておきたい知識があります。
うどん・そば屋の特徴
うどん・そば屋には、①手打ちや産地指定などのこだわり・高級志向の店舗、②早く安く食べられるファストフードのような店舗の2系統があります。2系統では、求められる立地も異なってきます。
高額売却のポイント1:外部環境~立地条件の要因~
ファストフードのような店舗では、ランチ需要の高いオフィス街および学生街の立地が有利です。またついでに立ち寄りやすい駅前や駅周辺も、集客効果が期待されます。
坪数が少なく席数がないといった場合、好立地・高い回転数であることが重要です。多少物件価格が高めであっても、立ち食いで回転数が上げられるため、売却しやすい傾向にあります。
反対に、住宅地や繁華街から離れた場所であれば、集客数が劣るため、高級志向・こだわり志向の店舗に向いています。うどんやそばは、遠くてもその味に引き付けられるファンが多いものです。
ターゲットに合致したコンセプトがあれば、成功できます。最近はセルフうどん店もよく話題になりますが、こうした店舗形態では駐車場さえあれば郊外の幹線道路沿いでも問題ありません。
営業車やトラックなどが立ち寄れる駐車場が併設できれば、高額売却が可能です。いずれの立地条件においても、競合店の影響が少ないようにしましょう。
閑静な住宅街でも高級系やこだわり系での店舗経営ができますが、近くに同系の店がある場合、売却が厳しくなる可能性があります。
高額売却のポイント2:内部環境~内装・設備~
高額売却の大きなポイントは、店舗全体に適切な手入れがされており、清潔な状態であることです。天井や壁などの内装にシミや汚れがない、換気扇が清掃されているといった点は、買主に良いイメージをもたらします。
設備面では、厨房のにおいが店内にこもらないような、給排気設備の配置もポイントになってきます。
うどん釜・ゆで麺機・製麺機は、買い手が引き続き使える場合に評価材料になりますが、設置されているだけで売却価格への加算が決まるわけではありません。
査定前に型番、動作状況、不具合、付属品、所有・リースの区分を整理し、買い手の業態で必要な設備かを確認しましょう。買い手が使わない機器は、残す場合と搬出する場合の費用負担まで比較してから扱いを決めます。
また厨房設備の中にフライヤーがあると、メニューのバリエーションが広げられて便利ですが、油まわりの丁寧な清掃は、高額売却においては必須条件です。ファストフードのような店舗であれば、券売機があれば重宝されます。
オーダーから商品提供までの動線が十分に考慮され、迅速なサービスが可能となる店舗レイアウトは、運営しやすいため、アピールポイントにもなります。うどん・そば屋では一般的に小規模店舗が人気です。
個性的過ぎないシンプルな内装やレイアウトであれば、ラーメンや軽食などほかの業態に転用も可能となるため、売却がしやすくなります。
うどん・そば屋のまとめ
うどん・そば屋は他の業態と同様に、コンセプトに合わせた立地が重要な決め手となります。そのほかに麺店舗特有の特殊な厨房機器類の有無、フードや給排気のための既存躯体開口の有無が、大きな差を生みます。
こだわりの店づくりを目指している買主であれば、製麺機があれば重宝します。回転率を狙うファストフード系であれば、券売機が魅力となるでしょう。またゆでる作業の多いうどん・そば屋では、水回りの設備も重要です。
大量に湯を沸かし、こぼしても問題ないよう、床の清掃や整備が行われていることが査定に影響してきます。
売却前は、うどん釜・製麺機・券売機などの型番と動作、所有・リース区分に加え、ガス・電気容量、給排水、排気フード・ダクト、床防水の状態を写真と一覧にまとめます。
貸主が居抜き譲渡を承諾できるか、買い手が不要な設備の搬出費、原状回復の範囲、引渡し期限も確認し、「残せる設備」と「撤去が必要な設備」を分けて査定を依頼してください。
これらの条件を含めて総合評価されるため、特定の設備や清掃だけで高額売却が決まるものではありません。
