
居抜き物件の設備故障・情報共有と貸主承諾
旧テナントと新テナント、両者にメリットがある「居抜き物件」ですが、トラブルが発生してしまうこともあります。
設備の状態や契約条件、関係者への情報共有を事前に確認することで、トラブルのリスクを減らせます。
居抜き物件で起こりやすいトラブル
居抜き物件で起こりやすいトラブルには、主に以下の3つです。
①造作物の故障による修理費用請求
②閉店が事前に従業員に知られてしまう
③貸主に居抜き売買を反対される
それぞれ説明します。
①造作物の故障による修理費用請求
新しく入ったテナントがお店を開いてすぐに、造作物が故障していたことを発見した場合や、故障してしまった場合に、旧テナントに対して修理費用を請求する可能性があります。
例えば、「2年前に新品で購入した冷蔵庫だから、壊れる心配はない」と新テナントに対して伝えていたにもかかわらず、購入者がお店をオープン後すぐに冷蔵庫が壊れてしまった場合などです。
この場合、旧テナントは「壊れないとは言っていない」、新テナントとしては「もともと壊れかけでだましたのだろう」という論争になりかねません。
②閉店が事前に従業員に知られてしまう
居抜き物件として売り出しをする場合に、従業員へ閉店の告知をする前に知られてしまうことがあります。
従業員はお店が閉まることが職を失うことになるため、できるだけはやく教えてほしいと思っていますが、閉店の予定を知らされていない状態でお店が売られていることを知った場合、お店に対する不信感を抱くきっかけとなり、サービスにも影響がでてしまう可能性があります。
また、信頼がなくなったことで従業員との雰囲気も悪くなり、予定よりはやく辞められてしまう可能性もあります。居抜き売却をする際には可能なかぎり内密に進め、従業員にも真っ直ぐに向き合っていくことが重要です。
③貸主に居抜き売買を反対される
購入希望者が見つかり話が進んでいるにも関わらず、貸主が居抜き売却を認めてくれない場合がよくあります。
居抜き売却で売ることが可能な部分は、借主の所有する造作物のみであることを忘れてはいけません。また造作物の購入者は、旧テナントとの売買契約に加えて、貸主と賃貸借契約を結ばなくてはなりません。
賃貸借契約が結べない限りテナントを利用できないため、貸主には居抜き売却を確実に認めてもらう必要があります。
貸主としては居抜き売却をしたくない理由があるかもしれないので、慎重に交渉する必要があり、借主が自ら話をしに行くのではなく、プロである居抜き売却業者に相談しましょう。
弊社でも連絡お待ちしておりますので、お気軽にご相談ください。
居抜き物件で起こりうるトラブルの回避方法
居抜き物件で起こりうるトラブルを回避するための予防策は、以下の4つです。
①細かく書面に残す
②不安要素は先に出しておく
③可能な限り綺麗な状態で退去する
④居抜き物件売買業者に相談する
それぞれ詳しく解説していきます。
①細かく書面に残す
旧テナントと新テナントが互いに納得した上で契約を交わしたことが分かるように、細かい部分まで書面に残しましょう。
口頭のやり取りだけでは認識の違いを確かめにくくなります。設備の状態や合意した条件は、写真や書面で双方が確認できるように残しましょう。
お互いが不利な状況にならないよう、書面に詳細をしっかり書き記し納得し、取引完了後にトラブルになりうる点はなくしておくようにしましょう。
設備ごとの「確認済み」と「未確認」を分ける
「動作に問題なし」と一文でまとめず、設備番号、メーカー・型番、所有者、動作確認日、確認した機能、既知の不具合、写真ファイル名、譲渡・返却・撤去の区分を設備ごとに記録します。
確認できていない項目は推測で埋めず、「未確認」と回答期限を残してください。
さらに、引渡し前の修理費を誰が負担するか、引渡し後に不具合が見つかった場合の連絡先と連絡期限も同じ表へ記載します。
売主・買主が同じ表と写真を確認し、確認日と確認者を残すと、どの状態で引き渡したかを後から照合しやすくなります。
設備の所有区分は厨房機器の所有関係を確認する手順、造作・設備の価格内訳を含む資金確認は日本政策金融公庫の創業の手引+も参考にしてください。
②不安要素は先に出しておく
不安要素はあらかじめこちらから明かしておくことで、購入希望者からの信頼を得られます。
何か隠し事をした場合、後々トラブルになるだけなので、不安要素は先に伝えてしまいましょう。例えば壊れる可能性のあるもの、近所付き合い、営業をしていてイマイチだと感じる点などをリストアップして準備しましょう。
しかし、不安要素だけを伝えてしまっては、ただの悪い物件という印象になってしまうため、良いところもあわせてリストアップして伝え、悪いところをカバーできるように用意しておきましょう。
③可能な限り綺麗な状態で退去する
退去する際には、できるだけ綺麗に掃除して退去しましょう。もちろん、ゴミを残したままにするのはもってのほかです。
残置物や廃棄物の処理について、担当者、費用負担、完了期限を事前に確認しましょう。引き継ぐ物と撤去する物の認識が違うと、引渡し後のトラブルにつながることがあります。
清掃・撤去の範囲をあらかじめ合意し、引渡し時の状態を写真などで記録しておくと、後から確認しやすくなります。
④居抜き物件売買業者に相談する
居抜き物件の売買では、設備の状態、譲渡対象、費用負担など、確認する項目が多くあります。
依頼先によって、造作譲渡や貸主との調整を支援する範囲は異なります。対応できる業務、費用、引渡しまでの役割分担を確認し、不明点を残さないようにしましょう。
自分たちだけで判断しにくい場合は、居抜き物件の取引を扱う会社へ相談し、必要な準備や進め方を整理する方法があります。
事前確認をしても、すべてのトラブルを防げるとは限りません。設備状態や条件を書面に残し、不明点を契約前に確認しましょう。
まずは、弊社にご相談頂き、スムーズに居抜き売却を行いましょう。
