閉店後のカード売上と返金の整理
最終営業日のレジを締めても、カードやQRコード決済の精算まで終わったとは限りません。売上の入金、返金、お客様からの問い合わせが閉店後に残る場合があります。
決済端末の返却、加盟店契約の解約、入金口座の解約、管理画面の停止は、それぞれ確認が必要です。先にログインできなくしてしまうと、必要な取引記録を取り出せないこともあります。
最終営業日の売上を、入金まで追える形にする
決済サービスごとに、最終営業日までの取引一覧と入金明細を照合します。レジに表示された売上総額と、手数料等を差し引いた入金額は同じとは限りません。
違いがあれば、差額を一括して「未収」とせず、内訳を確認してください。
- 決済した日と取引番号。
- 売上総額、取消・返金、手数料等の明細。
- 入金予定日と実際の入金日。
- 保留や確認待ちになっている取引。
- 問い合わせ先と、未処理の理由。
カード、QRコード、予約時の事前決済、デリバリーの入金など、管理画面が分かれるサービスは別々に確認します。最終営業日の合計だけでなく、未入金の過去取引も拾うのがポイントです。
解約前に決済会社へ聞くこと
最終入金日を尋ねるときは、「閉店日」だけでなく、最終の決済日と、返金などの未処理があるかも伝えます。次の確認項目を同じメールや問い合わせ記録に残しておくと、担当が変わっても見返せます。
- 加盟店契約を終了した後の入金・返金・異議申立て対応。
- 取引明細を閲覧・出力できる期限。
- 残高不足や追加精算が起きた場合の方法。
- 端末、SIM、付属品の返却対象と期限。
- 閉店後も連絡を受けられるメール・電話番号。
- 月額プランなど、別途終了手続きが必要な契約。
契約終了の条件は提供会社・プランで異なります。端末を返したらすべて終わる、管理画面を残せば課金が止まる、と一律に考えないでください。仕入先やリースを含む連絡全体は、閉店時の取引先への連絡手順で別に整理できます。
管理画面を閉じる前に、データを保存する
必要な明細は、取引日・店舗・サービスが分かる名前で保存します。画面の合計を撮影するだけでは、取引番号や手数料を後から追いにくい場合があるため、提供元の正式な出力機能を確認してください。
例えばSquareのアカウント無効化案内では、無効化前の必要データの出力と、無効化後に履歴等へアクセスできなくなることを説明しています。
これはSquareの現行案内であり、他の決済サービスへ同じ条件を当てはめるものではありません。
売上明細にはお客様に関する情報が含まれる場合があります。保存担当者と閲覧権限を決め、誰でも開ける共有フォルダへ置かないようにします。税務上の保存期間や形式は、税理士または税務署に確認してください。
返金は、受付・処理・反映を分けて記録する
返金の連絡を受けたら、対象取引と理由を確認し、対応方針を決めます。「返金を受け付けた日」「管理画面で処理した日」「処理結果を案内した日」を分けておくと、処理済みかどうかの行き違いを減らせます。
Squareの払い戻し案内でも、決済方法ごとに条件が異なり、処理後にカード明細へ反映するまで時間がかかる場合を説明しています。お客様へ即日着金を約束せず、利用した決済会社の案内に沿って伝えましょう。
元の取引への返金と、別途の銀行振込や現金対応を重複して行わないようにします。別の方法での返金が必要な場合は、まず決済会社へ元の取引の状態を確認し、社内の処理担当を一人に決めて記録を残してください。
返金する義務や範囲に争いがある場合は、契約や取引内容を示して専門家へ確認します。
入金口座と連絡先は、残る手続きと照合してから止める
口座を閉じたり電話を解約したりする前に、最終入金だけでなく、返金・追加精算・異議申立ての対応が残らないか確認します。いつまで必要か分からない項目は、決済会社から回答を得てから停止日を決めてください。
別事業でも使っている口座やメールを、閉店する店舗だけの契約と勘違いしないことも大切です。閉店後の連絡窓口は、受信できる担当者と確認頻度まで決めます。
電話・回線の停止順は閉店時の電話・ネット回線の解約確認と合わせて整理できます。
居抜きで渡すのは端末か、契約まで含むのか
レジ周辺の機器を残す予定でも、決済端末が売主の所有物か、貸与・レンタル品かを確認します。加盟店契約、取引データ、入金口座が自動で買い手へ移るわけではありません。
提供元の手続きで引継ぎが可能か、新規契約が必要かを確認してください。
引渡し確認書には、残す機器、返す機器、消去・移行が必要なデータ、買い手が用意する契約を分けて記載します。旧店の未入金や返金を誰が扱うかも、物の受渡しと別に整理します。
撤退予定表に、閉店後の精算期間も入れる
閉店費用を考えるときは、最終営業日までの支出だけでなく、未入金売上や返金等の未確定項目も分けておきましょう。見込額を確定入金として扱わず、回答待ちの担当と次の確認日を残します。
店舗高値買取センターへの撤退・居抜き売却の相談では、設備をいつ返し、何を残す予定か、引渡しまでの期限とあわせてお伝えください。
決済の精算自体は契約先へ確認し、店舗の物的な引渡しと未完了手続きを分けて進める材料にできます。
一次情報確認日:2026年10月16日。決済サービスの条件は利用契約と最新の公式案内を確認してください。入金日・返金可否・税務処理を一律に保証するものではありません。
