複数店舗のうち1店だけ手放すとき|居抜き売却の相談前に分けること
複数のお店を運営していて、そのうち1店だけ閉店・売却したい場合は、まず「対象店舗だけのもの」と「ほかの店舗と共通のもの」を分けましょう。
店名だけでは、設備や契約の対象を特定できないことがあります。相談では対象店舗の所在地を伝え、ほかの店舗は営業を続けることも添えると、確認する範囲が明確になります。
店舗名と所在地を、資料の先頭に書く
最初の相談メモには、次の項目をまとめます。
- 手放したい店舗の名前と所在地
- 賃貸借契約の名義と、契約書に書かれた物件名
- 営業終了・引渡しの希望時期
- 解約通知を出しているか、まだ出していないか
- 営業を続ける店舗があること
同じ屋号で複数店を運営している場合は、「〇〇店のこと」と毎回明記します。会社全体を譲る相談なのか、特定店舗の内装・設備を手放す相談なのかも、混同しないように伝えてください。
共通契約は、止める範囲を先に確認する
電話・ネット、予約や会計のサービス、清掃、保守、仕入れなどの契約を確認します。請求書が一枚でも、対象店舗や契約番号が分かれているかを見てください。
連絡する際は「閉店するので解約したい」だけでなく、次のように範囲を示します。
「〇〇店のみ営業を終了する予定です。△△店は継続します。契約番号〇〇の対象範囲と、〇〇店だけ停止・変更する場合の手続き、費用、受付期限を教えてください。」
一部だけ変更できるか、料金がどうなるかは契約先への確認が必要です。回答を受ける前に、会社共通の契約をまとめて止めないようにしましょう。
設備は「売るもの」だけでなく、対象外も示す
店内にある機器でも、他店へ移す予定のものや、別の会社が所有するものが混ざっていないか確認します。
- 買い手へ譲る候補:所有者と現状を確認する
- 他店で使う予定:譲渡対象外と明記する
- リース・レンタル・貸与品:契約先へ扱いを確認する
- まだ決めていないもの:「未決定」と記録する
写真と設備一覧に同じ番号を付けると、対象外の機器も伝えやすくなります。ほかの店舗で使う予定がある機器を、買い手へ残す設備として先に約束しないでください。
リース事業協会のリース契約書の主な条項では、リース会社の所有権について説明されています。自社が使っている機器でも、所有者を確認してから譲渡や移設の相談をしましょう。
機器を持ち出す場合の整理は、厨房機器を次の店へ持っていきたいときの相談メモも参考になります。
見積もりと連絡先も、対象店舗で分ける
原状回復や搬出の見積もりには、対象の住所、作業範囲、実施希望日を入れます。他店への運搬がある場合は、旧店舗からの搬出と、移設先への搬入を区別して依頼してください。
担当者も、現地を案内する人、契約内容を確認する人、売却条件を決める人に分けておきます。同じ人が兼ねる場合でも、「誰に何を確認すればよいか」が分かれば十分です。
従業員の配置や雇用、営業許可、税務上の手続きは、設備の売却とは別に確認が必要です。契約や届出の内容に応じて、関係する窓口や専門家へ相談してください。
初回相談では、全店舗の資料をまとめて送らない
まずは対象店舗の契約書と設備一覧を用意します。複数店舗が一つの契約に含まれている場合は、その旨を伝え、確認に必要な範囲を相談先へ尋ねてください。
相談文は、次のように短くまとめられます。
「飲食店を複数運営しており、〇〇区の〇〇店だけ居抜き売却を検討しています。他店は継続予定です。引渡しは〇月頃を希望し、解約通知はまだ出していません。設備の一部は他店で使う予定です。まず、売却対象と確認が必要な契約を整理したいです。」
分からない項目は、無理に埋めず未確認と伝えてください。対象店舗と希望時期を整理して、店舗高値買取センターの撤退・居抜き売却相談をご利用いただけます。
売却の可否や条件は、貸主との契約や設備の確認が必要です。ほかの店舗の営業に関わる変更は、対象範囲を確認してから進めましょう。
